心がだらけたがっているんだ。

【速報】2013年仕様

鬼切り夜鳥子を

読みました。
鬼切り夜鳥子 ~百鬼夜行学園~ 鬼切り夜鳥子 ~百鬼夜行学園~
桝田 省治 (2006/06/30)
エンターブレイン
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・あらすじ
ポニーテール陸上少女が下僕の幼馴染とおっぱいを引き連れて、週末の陸上大会に出るために活躍する話。
その活躍はと言うと、
脱いだり、走ったり、走ったり、脱いだり、脱いだり、走ったり、走ったり、脱いだり、おっぱいだったりしつつ鬼を狩る。

一言でまとめるならば、

「ドキッ! 怪異だらけの一週間。ポロリしかないよ!?」

我ながら過不足ない素晴らしい説明だ。

この作品の魅力は構成と展開の早さが魅力。
中弛み無し、最終章までノンストップで楽しめます。
テンポの良い疾走感は初小説とは思えません。
俺屍等の桝田作品にはまった人は是非読むべきです。

↓ 以下ネタバレ気味(しかも長い)
と言う訳で、ネタバレ気味と言うか長いのでこっちで書きます。

①ゲーム小説ってなんじゃらほい
後書きを見ればわかるのですが、この小説は没ゲームのリプレイ小説なんだとか。
じゃあ元のゲームはどんなものだったのでしょうか。
私が思うに、このゲームのキモは没入感だと思うのです。

「走る」事しか許されないアクションシーン。
停止=死と言う状況で、ただひたすらに走る走る。
理不尽な三周目にも変更されるルートにも遅れる結界にも文句を言っている暇はない。
ただひたすらに走る!!
単純かつ軽快な操作性で、走ると言う単純作業を理不尽なトラップに引っ掛かりながら繰り返す。
前より早く、正確に。
理不尽さへの怒りは喜怒哀楽の激しいヒロインが、カットイン付きで叫んでくれる筈。
今はただ、開放と栄光のゴールへ向かって走れ!!

ゴールの後に待っているのは、ダイヤグラム8:2で自分有利の格闘ゲーム。
夜鳥子は強い。
兎に角強い。
オメガ強い。
今までたまったストレスを一気に開放できる事請け合いです。


と言う訳で、面構成とシステムによる没入感と達成感が売りのゲームだと思うのですが、小説ではどうなのか?
テンポのよい構成と展開に加え、勢いの良い文章によって再現できていたと思います。
勢い重視でともすれば暴走しがちな文章を構成と自分縛り(各章の最初は走っているシーンから等)のおかげで上滑りしていません。

しかし、物語としてみた場合、規則的に展開が進む(まあ、アクションゲームのリプレイですからね)点はワンパターンです。
普通に読むと冗長な印象を受けるかもしれない。

確かにこのギミックを知らない状態で読んだ第一章はライブ感が薄かった。
ゲームには取説があり、プレイ前にジャンルを理解しているためこのようなことはないのだが、小説化で欠点として出てきてしまった気がする。

反面、敵の不気味さは一章が一番強かったように思う。
先が見えない不透明さは一章が一番強く、ついでに猫球はキモかった。
これは小説ならではと言った所。

まあ、敵のホラー描写が後半になるにつれて減って、戦後の食事タイムに多くページが使われているのもこの辺に意図があるのかもしれない。


②ギャップ萌え
ヒロインにしてプレイヤーである「駒子&夜鳥子」の魅力は、ギャップなのだと確信する。

駒子、この子は間違いなくM。
なんなら花京院の魂をかけたっていい。
幼馴染を虐待していても、本質は隠せないのだ。
ひたすら身体を虐める陸上をこよなく愛し、ハードルの痛みから逃げず、痛みを伴った記録の達成に酔いしれる。
その姿はまさにドM。
練習禁止に耐えられず、無意識のうちに実行してしまいハァハァする姿はもう更生不能な予感である。

このゲームに年齢制限があったからいいものの、年齢制限がなかったらどうなっていた事か。
アリスソフト辺りだったら、ハッピーでもバットでも奴隷エンド以外ありえない勢いだ。
ちっ、運が良かったな!!

対する夜鳥子。
Sである。もうドS。
彼女にとって、加虐は呼吸とかわりない。
一々意識して行なうものではなく、行なう事全てが無意識のそれだ。
人間Sであると同時にM的な部分も持ち合わせているわけだが、彼女は年季と経験、本人の資質によってその部分はまるで見せない。
パーフェクトソルジャーである。

この対照的な二人のギャップ。
そこから生じる落差がこのゲームのキモであり、本質だ。

訓練されたオタクとしてはそこに敬意を感じつつ萌えざるを得ないところだろう。


さて、二人で共に鬼を刈る夜を越えて行くことで、二人の間に共通の思い出が蓄積されて行く。
それは焼肉屋で判明した夜鳥子の弱みだったり、蝿の主を消火器でやっつける駒子だったりする。
二人の距離と共に二人のギャップは埋められる。

その象徴であるのが、多分キスで……
最初と最後のキスのギャップは埋まったギャップのそれと等しい。


③エロス一考
表紙&挿絵を見れば一目瞭然。
この小説はエロいのは言うまでもないだろう。
素肌率はそこらのエロ小説にすら負けてない。
にもかかわらず、ストーリー及びキャラクターにはまるで淫靡な所がまるでないのはどうした事か。
百爺なんて、アナルムカデ調教だぜ?
それなんてエロゲ(言い過ぎ)?

原因は描写に湿った所がないからだと思う。
脱衣は逆転の狼煙であり、百爺もぶりっと出る。
エロはエロでも極めて陽性のエロス。

今作においてエロスはハレとケのハレに当たる部分で、ケの部分は怪異であり、それを超克する役目をもっているのだ。
最終シーンが陸上大会の決勝と言う祭りで終わっているのは、祭りの音頭で終わっている俺屍と同じで興味深い。

俺屍もそうだが、兎に角エロい題材を使っている(母、姉妹氏神と交神ってどうよ?)のにもかかわらず、陰に篭らず陽気な辺り、製作者は恒常的にエロいことを考えてるに相違ありません。

一周して逆側に出てしまった人といえば、Z劇場版の富野監督を思い出します。
ノーマルスーツのエマさんのエロいコトエロいコト。
ラストシーンなんてもろですよ。

つまるところ、この企画を出したり、ゲームを作ったり、小説を書いたりした人は、もはや行き着くところまで行って、クラスチェンジしてしまった変態に違いない。
実に結構な事だと思う。
(しまったッ! 内緒にするって言ったばっかりなのに!!)


④京都編
後書きで示された続編である京都編。
往々にして後書きで続編に付いて言われると実現しない物だが、そんなことは気にせず期待である。

修学旅行である以上、名所を色々ぶっ壊したり、哲学の道で哲学的に走ったり、三十三間堂で神の領域に突入したりしていきたい物である。
無論女湯イベントも外せないところであり、きゃぱしてぃ小野との息詰る心理戦に期待したい。

さて、個人的に京都編に期待したい事は、今作に不足していたおっぱい分の補充である。
一おっぱい人として、切に願う所であります。
  1. 2006/07/09(日) 01:26:26|
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